彼女の別れ方……
2016年7月23日土曜日 恋愛
アメリカ人の友達の恋愛話をします。彼女は44歳で、大学時代からずっと付き合ってるフィアンセがいました。彼女は野心家で行動力があって、女にしておくのはもったいない、っていうタイプ。思い立ったらいつでもどこでも行っちゃう。彼女は彼を置いて10年以上前に単身、日本に英語の先生しに来たんだけど、直に彼は彼女を追って日本に来ました。彼も英語の先生の仕事見つけて日本になじんで、そうこうするうちに彼女のお母さんが具合悪いって言って、彼女だけ仕事のある彼をおいて帰っちゃったんだよね、7年くらい前の話。親は離婚しているので、彼女しか母親の面倒見られる人がいなかったので仕方ない。
そのお母さんてのがまた彼女が子供の頃家を捨てて出て行っちゃって、12年間行方不明で、やがてシカゴでホームレスしていてなんかの犯罪で警察に捕まって連絡が取れて、いってみたら精神的に病気ってことがわかって施設に入れられて・・・、みたいな凄まじい人生送ってきた人なんだけどね、それはともかく、一人寂しく取り残された彼氏は、こっちで日本人の彼女作っちゃった。
それでね、彼女に別れてほしい、ってすったもんだあって、彼女は自分の野心を優先させて彼氏を全然大事にしてなかったくせに最後の最後にすごい執着見せて、かなり苦しんだ。
私は二人とも友達だったので、両方の気持ち、なんとなくわかったんだ。
びっくりしたのは、彼氏の新しい「彼女」が彼女にそっくりだったってこと。ちらっとしか見てないけど、彼女をアジア人にしたらこんな感じ、っていう女性だった。
そんな彼女の別れ方……
距離の妨げもあって、ふたりは別れ話に足掛け2年くらいかけてた。
すごく不安定になってしまって自分の人生呪ってた彼女に私は
「今あなたがいる苦しみは全部自分が作り出した地獄なんだよ。彼のことも心の傷も穴もブラックホールも今まで背負ってきた重みも全部あるがままに受け止めて放っておくことができたらあなたはまたいつでも浮き上がることができるのに、気持ちは自分のものであって自分で動かせないから今はどうしようもない、ってわかってる。
どうもしてあげられないし、自分でもどうしようもないでしょう。
でも、今しがみついているものの手を離せば楽になれるんだよ。」
というようなことを彼女のベッドの中で泣きながら英語で説教した。
彼女はつたない私の英語でも言わんとすることをわかってはくれてカウンセリング受けたりしていたけど、それが2000年の夏の話。
秋。彼は日本人の彼女とは言葉もあまり通じないので、
「やっぱり君が一番の友達だ、友達になろう」
みたいなこと言い出してさらに冬までスッタモンダが続いた。彼女は
「冗談じゃない友達なんか要らない」
といいながら復活愛を望んで日本に戻って、玉砕した。
毛嫌いしていたタバコ、それもイギリス製のかなりニコチンのキツイやつ、吸い始めて、しばらく我が家に居候していたの。
それから宗教に走って聖書読み始めて、いきなり毎週教会に行くようなクリスチャンになってしまった!
そのあまりにアメリカ人的モノの考え方に私はすっかり傍観者になってしまったんだけど、あの夏、私は何もしてあげられないのを実感しながら、それでも彼女のそばに自分がいてやってよかったと思った。
役には立たないけど、アメリカで右も左もわからない私を抱えれば彼女も食事の心配くらいはしてくれる、面倒かけることが、飼い猫と同じ程度には彼女の気を紛らわし、生活を続けるってこと、毎日をやり過ごすこと、の役に立って、ただいる、ってことにも意味があるんだなと思った。
今考えるとそれまで私はなにかしないと役にはたたないと思っていた。
「存在」の意義を見出したのはそのときが初めてかもしれない。
だけど、自分が失恋してみると、やっぱり彼女と同じような地獄の苦しみを自分で作り出し、自分で陥ってた。
薄々はそれじゃいけない、とわかっていながら、なんとか這い出そうとする自分の理性にさえも、
「泣きたいんだから放っておいてよ」
って自棄になってた。
心をあるがままに受け止めて、手放すこと、風通しを良くすること、それが本当の自由なんじゃないかと思う。
風通しがいいと、いろんな人とアクセスできたりする。心の内と外の世界は繋がっているんだと実感できる。
「思いは叶う」っていう言い方するけど、自分のこととなるとね、
そんなのほんの一部のラッキーな成功者の言うことだよ、
みたいにイジケて思っていた時期もあるけど、自分の見方が変わったらやっぱり「思いは叶う」んだって今は見えてる。
その「思い」が必ずしもいいことばかりじゃなくて、今はいろんな思いやこだわりが世界を不自由にしてる。
みんながなんとなく閉塞感感じてるから、
「あしたのテスト嫌だから学校が火事になっちゃわないかな」
って思う子供心と同じで、きれいさっぱり全てを洗い流してくれる大海嘯を心の底で望んでいたりする。
それが実際、津波が来たら、流されたのはお父さんお母さんで、怖い人買いがやってきたり、と世の中悪意の方が強いけど、
でも、みんながほんの少しでも人のこと信じて、明日を信じることができるようになれば確実に世界は変わると思う。
そして、一人一人の人生にそういうきっかけ、って必ず与えられている。
それはいい人とか悪い人とか関係なく、
When you wish upon a star
Make no difference who you are
Anything your heart desires
Will come to you
出会いがあったとき、それを受け入れられる心の自由が大事だと思う。
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