メンヘラの元彼の女性観
もう彼のことなんか書かない、思い出さない、と思ったのに、誰かに助けてもらいたくてまた弱い自分と直面してしまった。どうしよう、とうろたえている時、そばで「よしよし」って言ってくれる人が欲しい。というのはメンヘラの甘え。彼はそういうこと許さなかった。自分が思ったこと、嫌な思いをしたことは私に受け止めろ、と要求するくせに私の甘えは受け付けない。
「だって、女の子だもん、涙が出ちゃう」
っていうのは彼には通用しない。
「女ならいつもにっこり笑って待っているものだ」
そういうタイプ。それが男のロマンだと思ってるよーな勘違い野郎だから何十年も恋もせずやってこられたんだろうな。
彼の理想は「昼間は淑女、夜は…」って感じ。私どっちにもなれなかった。
でも、彼の幻想の女は私の思い描く「いい女」にかなり近い。頑張って彼について行ったら少しは女磨けるかも、と思いつつ、自分が女として見られることだけでもうビビってしまう。
「アマッタレルナ、自分のことは自分で決めなさい。愛してるなんて言葉期待するな、そんなこと口にする男は大うそつきだ。」
彼の口調はとっても優しく説得力があるんだけど、翻訳するとこんなようなことだった。
すごく厳しい愛だったけど、それじゃあ私のほうは彼から何か得られるの?彼といてなんかいいことあるの?っていったら、だた会いたかった。それだけで幸せだった。あまりに幸せで怖くて、
「きっと私はそのうち図にのって、不満を言い出すかもしれない。そのとき、「会えただけで満足」って言ったくせに、って今の気持ち思い出させてね」
って彼にメール打っておいたくらい。
長く彼といたらそれだけで呼吸困難で酸欠になっていたかもしれない。それくらいドキドキ緊張していたから束の間会えれば十分だった。
優しい言葉も甘やかしてくれる視線もなかったけど、それでも大事にしてくれた。自分の感情の大波に私が溺れてしまわないように守ってくれた。でも、それが寂しかった。
守って欲しいのは彼から、ではなく外の世界からなのに、彼にとっては外の世界は全然脅威ではなかったみたい。そんな強さも羨ましかった。
今やさしく知的に励ましてくれる人の出現で立ち直ったと思っていた私の心がまだこんなに不安定でこんなに動揺するものなのか、って自分の感情の波立ちに驚いている。何か、世間に向かって物を書く以上反応はあってしかるべき、というか普通期待するものだと思う。
・・・片想いしてる間は
「ねえねえ、私を見て。ほら、私にだっていいところあるのよ」
って一生懸命背伸びしてアピールしてるのに、いざその相手がこっちを見ようものなら
「なんでもなーいっ」って走って逃げ出すような感じ・・・・・・おまえ、いくつなんだよ、いい加減大人になれよって感じ。
それでも今まで発病するのは自分と周りに対する甘えだと思っていた。知らない人、お仕事で会った人にはちゃんとご挨拶できるもん、メンヘラでも敬語も使えるもん(ってだからぁ、おまえはいくつなんだよっ)失礼なことしないもん、て自信あったのに、私の存在に切り込んでくる痛い人に対しては
「あんた、一体何者?私の何が目当てなの?こっちにきても何もないわよ」
って追い払うような真似をしてしまった。それを言わずにはいられないの、でも言ってしまって、またメンヘラ特有の自己嫌悪。
そんな時、彼にそばにいて欲しい。何も聞かずに何もいわずにただ、抱き寄せて髪を撫でて欲しい。でも、それが今与えられていない、ってことは甘ったれてないで一人で頑張れ、ってことなんだろう。
去年彼に出会う前はもう恋なんか一生しないんだ、誰とも寝ないぞ、そんなの寂しくないぞ、と思っていた。そーやって固く閉ざしていた扉をぶち破ってドアの修理もせずに彼は行ってしまった。以来ドアは壊れっぱなしで寂しいけれど……
♪泣いてばかりいたって幸せはこないから重いコート脱いで出かけませんか?
そうなんだよね、まだ入ってくるのを受け止めるのが精一杯で出られないんだ、私。もうちょっと待って。ちゃんとして自分から出かけられるようになるから……
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