相手とわかり合えないメンヘラ…でも自己嫌悪じゃない
確かに人の言葉とぶつかると今まで見えなかった自分の気持ちとか考え方が見えてくる。私はメンヘラな自分を肯定したいわけじゃないんだ。否定されなければ、自分自身でも否定しなければそれでいい。
プラスが欲しいわけじゃなくてマイナスじゃなければいいの、それで。
ゼロなら恩の字。ゼロに立てれば落ちようと上昇しようと右に行こうと左に行こうと選択の余地ができる。まあ選択肢が多けりゃそれそれで不安なんだろうけど、少ないより多い方がいいと信じてる。
きっと、相対的に見たら今の私はプラスの範疇に入れているのだろう、おかげさまで。だけど、主観的に見たら、負けが込んでたからねえ、じわじわ内側から負けが込んでいたからまだゼロに立てたと思えない。
今の自分は好きじゃない。相変わらず嫌なメンヘラだ。
あのね、自己嫌悪じゃないんです、これ。ただ、どーしてそういうことしちゃうのかちゃんと突き止めたいの、この次また同じ過ちをしないように。
いろんなこといちいち心に入れなければ、表面的に「こんにちは」って済ませればいいのに、どーしてそれじゃ気が済まないんだろう?自信は持てなくてもね、それでもやっぱりどこかに自尊心てものがあるし、自分の判断力みたいなものに頼っているんだろうと思う。
メンヘラって、言葉を交わしたらわかりあいたいと思ってしまう。せっかくかけてくれた相手の言いたいことをできるだけそのままに受け止めたいし、こちらの言うこともわかってほしいと望むのは高望みなんだろうか?
敵意も悪意もないのにどうしてわかりあえないんだろう?
なんかバーチャル別れ話みたい。どこまで言っても平行線、もしくは、この先はどーしてわかってくれないの、ってお互いを責め合って終わり、みたいな…私の言いたいこと全然伝わってないよーみたいな失望感あったんだけど、でもね、それでも続けて読んでくれた、ってことはなにかしら相手の心に感じるところがあった、伝わるものがあったってことで、それが不思議な感じなんだよね。
心が狭いから、ってのは言える。今思いつく主因はそれくらいしかない。昔、妹と喧嘩した時、言われたんだよね。
「姉ちゃんは心が狭い!」って。
「そーだよ、でもその代わり、奥行きは深いんだゾ。根に持つと深いぞ? それがメンヘラの真髄だよね」
「ヤな女!」
未だに治ってないよぉ。死んだフリしてる間、心の広いふりしてたんだ。誰も中に入れないで、
「そーですね。」「まあまあ、いいじゃないですか。」
ってにっこり笑って誰でも許した。
便利使い、使いっ走り、貧乏くじ、なんでも引き受けた。
そしたらね、ぶくぶく太るんだよ。食べるの楽しくて。おいしくて。
「他に楽しみがないからなんじゃないの?」
って言われてもその頃は、ちがうもん、食べるのが純粋に楽しいんだもん。他と比べてどうのこうのってわけじゃないもん。
て思い込んでいたけど、
要するに他人に寛容にすると自分にも甘くなる、というか、どーでもいいや、っていろんなことこだわらない。それで、でろでろ。
そのくせ内側では絶えず自分を責めてるようなところあったから自分の内と外でバランス取れなかったんだよね。
だけど、脂肪の着ぐるみから人間扱いされずに世の中から相手にされない立場で物事見てるのもそれはそれで安全、みたいな思い込みがあってそんなに辛いものじゃなかった。
私の中の鋭い両刃の剣をしまっておくには分厚い脂肪の鞘が必要だったんだ。鞘がないとね、銃刀法違反で捕まっちゃうでしょ。あー、もしかして私法治国家に反対かも…今気づいちゃった。でも、ここでは関係ないからその話はまた別の機会にね。
着ぐるみの奥から人間観察してると、人は驚くほど外見しか見てないね。私はガッコで
「人を外見で判断してはいけません」
て教わったので、本当に人を外見でどうこう思うことがそれまでなくて(だから、その人がどんな顔してるとかどんな服着てたとか全然覚えてないの)でも、その頃働いてたドブ掃除の女親方はすぐ外見で人を判断する人で、通りを通る人いちいちチェックして、思ったとおりに口に出す。それがけっこう言い得て妙なのでこういう人もいるんだぁと思って驚いていたらお客さんもたいてい外見で判断して口利いてくるので、そっか人の中身なんて見えないんだ、っていい大人になってわかったんだよね。
そんなボーッと暮らしていたある日、いきなり「痩せましょう!」と男が言った。
この人、誰?何?みたいな拒絶反応もあったんだけどさ、
「いいの、これは好きで着てる着ぐるみだから」
って言ったら、
「それはわかる。僕もこれ着てると安全なインストラクターで通せるから楽なんだ。でもそれは本来の君じゃないでしょ。」
って言われて、
えっ?この人には中身の私が見えてるの?
みたいな揺さぶりかけられて動揺?
動揺ついでにメンヘラは恋に落ちてしまった。全然恋なんか望んでいなかった。
その人のことは前から知ってて、ヤモメ暮らしは大変そうだから知り合いのバツ一のおばさん紹介してあげようかな?なんて本気で持っていたんだよ。 その程度の相手だったのに、まさか自分が恋愛対象になって、こんな恋に落ちてしまうなんて、思いも寄らないことだった。
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